終身保険のリスクのコントロール

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昨今、日本円建の保険は予定利率が下がりすぎてしまったため、保険の目的でもある保障に対する保険料(掛金)が高額になっています。それに掛捨てにはなりませんが、払込んだ以上の解約返戻金を受け取るのはとても難しい状況にあります。・・・各保険会社とも、米ドル建て終身保険は3%程の予定利率が設定されていますので、保障を受けながら、将来資金を積み立てるにはとても良い方法になります。

現状の経済の状況に合わせてリスクをコントロールできる保険の設計方法

これまで、何度も申し上げてきましたが、日本経済がインフレしたら日本円建ての保険や日本円の価値が目減りします。

昨今、日本円建の終身保険は予定利率が下がりすぎてしまったため、保険の目的でもある保障に対する保険料(掛金)が高額になるとともに、掛捨てにはなりませんが、払込んだ以上の解約返戻金を受け取るのはとても難しい状況にあります。

予定利率が高い保険は保険の中に積み立てたお金の積立利率が高く、保障に対しての掛金が安くなります。
予定利率が低い保険は保険の中に積み立てたお金の積立利率が低く、保障に対しての掛金が高額になります。

終身保険を選ぶ上では、予定利率の高い保険を選ぶとコスパが高くなります。
積立利率の最低保障があり、変動するタイプの商品を選んでおくと、将来もっと良い利率の保険が出ても、入り直さなくても良いというメリットがあります。

米ドルと米ドル建保険の優位性

米ドルは基軸通貨です。
世界の中央銀行外貨準備高の63.59%(2016年4月)を占めます。日本でも、秋葉原や家電量販店で、ドル決済ができるようになっており、Amazonなどでもドルで決済できます。
そもそも、為替とは、「ジャイアンとのび太」の関係と比喩されることもありますが、強い(軍事力を持つ)国が、最終的には勝つようになっているのです。

独裁国家などが、軍事力を高めようとしているのは、他国と対等に話せるようになるためです。
日本は、今戦争が勃発したら、アメリカに頼るしかありません。
AIの分野も米国が牽引していますし、先進国でも唯一人口が増加しているので、今後のGDPも増えていくものと思われます。

しかし、外国通貨は為替のリスクがつきものです。

為替リスクの低減方法

多くの方が不安視するリスクは、二つ。
払込時の為替リスクと、解約返戻金を受け取る際の為替リスクです

払込時の為替リスクとは

例えば、保険料(掛金)が年払い1万ドルの場合、 最初の為替が1$=100円でスタートした場合、初年度、入金する金額は100万円ですが、翌年為替が円安に大きく振れて1$=130円になってしまうと、保険料(掛金)は130万円になってしまいます。それまで払い込んだお金の価値が30%増しになるので、嬉しいのですが、継続的に払いこむ保険としては大問題。
「毎年決まった金額なら安心ですが、30万円も払いこむ金額が増えてしまったら、困る!」
というものです。
これは、外貨預金口座を作れば解決します。
円高時には普通に日本円で入金します。クレジットカードを利用すれば、マイルやポイントも貯めれます。そして、円高時、余裕資金をドルに変えておきます。
1$=100円の時に調達していた1万ドルを、1$=130円になった時には、
「払込方法をドル振替に変更」してドルで支払います。

毎月、決めた金額をドルに振替ていけば、外貨口座でドルコスト平均法の積立ができます。

これで、入金時の為替リスクに関しては、対策できました。

解約返戻金受け取り時の為替リスク

老後資金などで、受け取る時に超円高だったらどうするのか?多くの方が心配されますが、
解約返戻金受け取り時の為替リスクに対する対策としては、払込期間の短縮が有効です。
また、なるべく短い期間で払込をするということは、保険の流動性を高めることになります。

以下のようなイメージです。

イメージを見てお分かりの通り、
10年間で払込が終了し、解約返戻金が総払込保険料に追いついています。
払込期間を圧縮したことで、同じ保障額では払込期間が圧縮される分高額になりますが、
各保険会社とも、米ドル建て終身保険は3%程の予定利率が設定されていますので、
保障を受けながら、将来資金を積み立てるにはとても良い方法になります。

低解約返戻金型は、払込終了時の返戻率は優れていますが、払込期間中の流動性が著しく損なわれます。例えば、払込期間中に日本が飛躍的に発展して、円建てでもっと予定利率が高い商品ができた時に「円建にしたいなぁ」という時や、解約をしなければいけない状態になった時、契約者貸付を受けたい時にデメリットになりますので、注意が必要です。

払込回数 月払いと年払いで悩んだら、年払いを選択しましょう。

収納手数料  入金するのにもコストがかかります。

月払い(年12回×10年)120回

年払い(年1回×10年)10回

どちらがコストが掛からないかは、一目瞭然です。

次回は、解約返戻金の受け取り方について説明します。

次回に続く

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