消費者を操るダークパターン
Category: Blog, 日本経済, 真相追求 カウントダウン, ダークパターン, ブラックハット, ベイト&スイッチ, ローチモーテル, 強制開示, 隠れたコスト | Posted: Last Update:
パソコンで調べ物をしている時などに、自分が調べた履歴にマッチするかのような広告が出てきますよね。 ネットの世界ではもはや個人情報(個人の興味や行動心理、性別など)はダダ漏れですが、それが普通になってしまって、誰も気持ち悪 […]
パソコンで調べ物をしている時などに、自分が調べた履歴にマッチするかのような広告が出てきますよね。
ネットの世界ではもはや個人情報(個人の興味や行動心理、性別など)はダダ漏れですが、それが普通になってしまって、誰も気持ち悪がりもしないし、文句も言わないですよね。
今回は、ネット通販などのサイトで、消費者のスキを突いて余分な注文などを促す仕掛け「ダークパターン」について綴ります。
欧米で規制が進んでいる「ダークパターン」、日本では大半が合法とされています。
日本経済新聞の調査では日本国内の主要サイトの6割でダークパターンが確認されたようです。
デジタル技術の進化に、消費者保護のルールが全く追いついていません。
様々なダークパターン
bait and switch(ベイト&スイッチ)おとり商法
ベイトアンドスイッチは、あるページの検索順位を上げるために、通常のWebサイトとして高い順位を獲得したあとに、別のWebサイトに書き換えてしまう手法です。ベイト(bait)とは英語で「餌」のことを言い、餌にかかったら切り替える(switch)という意味です。検索エンジンとユーザーを騙す手法です。
Electronic Commerce(Eコマース)電子商取引では、市場価格からの驚くほどの値引率で(例えば90%OFF!!など)客を釣り、実際には、割増された金額からの値引きであったり、実際にそんな商品はなくて、他の商品に誘導されたりと言うことが横行しています。
以前、◯天スーパーセール!とかでも、実際の小売り希望価格を高額に設定して通常の売値のことを80%OFFなどと謳っていたりしました。現在でも、サイトによっては、そのような悪質な手法を取り入れているところがありますので、注意が必要です。
Roach Motel(ローチモーテル)アメリカ式ゴキブリホイホイ
消費者をゴキブリに例えるのは、どうかと思いますが、入るのは簡単だが出るのは難しいという特徴のダークパターンのことを指します。 最近は減りましたが、どう解約して良いかわからない毎月課金されるアプリや、解約は書類の郵送で行う必要があるなど、サービスを受けるのは簡単だが、一度入ったら抜け出すのが難しい、文字通りゴキブリホイホイのような手法です。
偽のカウントダウン
セール終了まであと1日!在庫残り数点など、希少性バイアスを利用したダークパターンです。実際には、ずっとセールしていたり、在庫も沢山あったりするのですが、「限定」に弱い消費者心理を利用するものです。これは、ほとんどのECサイトで横行しています。
Hidden Costs(隠れたコスト)
支払い手順の最終ステップに進んだ段階で予想外の追加料金(送料、税金など)がいきなり表示されるというダークパターンです。日本にも、税別表示でカートに入れて行き、実際に購入時に消費税が足される仕組みになっている大型ECサイトが存在しています。
ワタシも、事業用の仕入れで高額な注文をするとき、10万円分カゴに入れたバズが、消費税が後乗せで来ると11万円になって嫌な気分になることがあります。・・・必要経費なので仕方ありませんが・・・
身近なところで言うと、延長保証なども該当しますね。
強制開示
ユーザーがサービス上必要の無い、クレジットカード情報や住所や電話番号等の個人情報を要求されるダークパターンです。なぜか、生年月日の入力を迫られるとか、多くの人が経験していると思います。
サービスの提供を受けるには、そのステップをスキップすることができず、やむおえず入力してしまうことになるのですが、一部の企業は、この情報を広告主に販売したりしています。
現在、ラインの個人情報の流出事件が騒がれていますが、あんなの今に始まったものではありません。
我々は、どう対処していけばいいのか?
消費者心理はいつも作られたものであることをまず自覚することが大切です。
なぜ、その商品が欲しいと思っているのか?を冷静に自分の心理状態を分析する習慣があれば、そんなサイトに操られることはありません。
確かに、世の中には即決することで、チャンスを掴むことができるものが沢山ありますが、即決しないことで、人生のクオリティが下がることなんてありません。
別になければないで生きていけます。
少し冷静になって調べたり考えたりする余裕を持つことが大切です。
本来は、国家として対策を進めて行かなければならない問題ですが、デシタルに弱い政治家のおじさま達は、ラインで行政サービスを提供しようとしたり、阿呆ばかりなので、なかなか早急な改善は期待できません。
結局は一人一人が、知恵をつけて時代の変化について行くしかないのです。
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